中山間地域等直接支払制度における超急傾斜農地保全管理 集落の特徴と農産物

公開日 2021年07月30日

超急傾斜農地保全管理

上勝町では、23集落が中山間地域等直接支払制度に取り組んでいます。

 

中山間地域等直接支払制度は、高齢化が進展する中で、平地に比べて傾斜地が多いなど農業生産条件が不利な農地について、集落等が維持・管理していく協定をつくり、これに従って農業生産活動等の作業が実施されることを条件に交付金が集落等に支払われる国の制度です。

 

また、全集落がが超急傾斜農地保全管理加算の対象活動(農地を保全する活動および農産物の販売を促進する活動等)を実施し、更なる加算を受けています。

 

ここでは、超急傾斜農地保全管理加算に取り組んでいる集落の活動等を紹介します。

 

上勝町の概要

町の位置・地形・人口
上勝町は、徳島県庁から車で約50分の位置にあり、標高1,439mの高丸山を最高峰とする山脈が重なっている。大部分が山地で、標高100mから700mの間に大小55の集落が点在している。総面積は109.63㎢、内88.3%が山林で、内79.8%が杉やヒノキの人工林。現在(R.3.7.1)1484人高齢化率53.10%となっており、四国で最も人口が少なく、徳島県内で最も高齢化率が高い町である。日本の棚田百選に選ばれた樫原の棚田や、千年の森づくりをしている高丸山、水苔が群生する山犬嶽など日本の原風景ともいえる豊かな自然に恵まれている。


 

いろどり

彩(いろどり)
彩(いろどり)とは上勝町を代表する特産品のひとつで、料理のツマモノのブランド名。日本料理を美しく彩る季節の葉や花、山菜などを、栽培・出荷・販売する「葉っぱビジネス」として全国で有名。1986年、当時農協職員だった横石知二氏(現・株式会社いろどり代表取締役社長)が「彩(いろどり)」と名付けてスタート。現在ツマモノは320種類以上あり、一年を通して様々な葉っぱを出荷している。葉っぱビジネスのポイントは、商品が軽量で綺麗であり、女性や高齢者でも取り組めること。年商は約2億6000万円にのぼる。


 

上勝晩茶
上勝晩茶は、里山で飲み伝えてきた伝統的な庶民のお茶。徳島県内では上勝町と那賀町(旧相生町)で生産されているのみ。新芽ではなく陽の光を十分に浴びて育った一番茶を手作業で摘み取り、摘んだ茶葉を茹でて揉んだあと、25~30日程度茶葉を木桶で漬け込み乳酸発酵させ、その後数日間天日乾燥をさせて完成。この製法の茶は、「後発酵茶」と呼ばれ、全国的にもかなり珍しい。主に発酵するのは乳酸菌。全国から幻のお茶として注目を浴びている。



 

 

ゆこう
「ゆこう」とは、ゆずよりもひとまわり小さく、ほどよい酸味とまろやかな味わいが特徴の香酸柑橘。徳島県内でも一部の山間地でしか栽培されておらず、そのなかでも上勝町は県内総生産量の半分以上を占めている。標高300m以上の畑での栽培が中心となっており、この標高差により発生する気温較差を生かして高品質なゆこうを生産。香り「ゆず」、酸味「すだち」、味「ゆこう」といわれ、寿司の合わせ酢や、酢の物などに愛用されている。起源は不明だが、江戸時代以前に香橙と柚が自然交雑したものであろうと言われている。


 

 

 上勝町集落地図

 

 1.槻地集落協定  2.西中集落協定  3.南岡集落協定  4.梅の木集落協定  

 

5.傍示広域集落協定(中央)  5.傍示広域集落協定(蔭井谷)  5.傍示広域集落協定(折坂)  

 

6.中山集落協定  7.喰田集落協定  8.横峯集落協定  

 

9.大北谷口集落協定  10.中瀬津集落協定  11.府殿集落協定  

 

12.樫原集落協定  13.影集落協定  14.日の浦集落協定  15.影集落協定  

 

16.神田集落協定  17.大平集落協定  18.堂平集落協定  19.中村集落協定  

 

20.中須集落協定  21.市宇下分集落協定  22.上市宇落協定  23.八重地集落協定