胃カメラ  上勝町診療所 武市和憲

公開日 2011年02月24日

みなさんは胃カメラと聞いてどんなイメージを持ちますか?大抵の人は苦しい検査だから受けたくないと思うでしょう。しかし最近ではエコーやCTを撮るのと同じように日常的に若年から高齢の方までできる検査であり、決して特別なものではありません。今回はその胃カメラについて簡単に説明したいと思います。

検査で何が分かるか?


名前の通り主に胃を調べる検査ですが、胃だけでなく、食道から胃の先の十二指腸という小腸の一部まで直接観察できます。ここには良性から悪性まで様々な病気がよく起こります。
また病気があればそれを取ってきて調べること(生検)ができます。これらは他の検査にはない利点です。最近ではカメラを使って様々な治療までできるようになってきています。
そこで私たち医者は患者さんの訴えや診察所見、血液検査などの結果、食道、胃、十二指腸に病気が疑われる方に胃カメラを勧めることになります。

胃カメラの構


カメラの太さはボールペンで言うと一色ボールペン、乾電池で言うと単四乾電池くらいです。また胃カメラの先は非常に柔らかくできており自由に先端が動きます。胃カメラは堅い棒ではありません。のどの曲がり方にあわせて、胃カメラも自由自在に湾曲するのです。

苦しいといわれる理由


そもそも胃カメラが苦しい理由は「咽頭反射」にあります。指を喉の奥にもっていくと「おえっ!」となるのが咽頭反射です。歳をとってくるとこの咽頭反射が弱くなるので、検査も楽になります。また、何度も検査を受けていると、だんだんコツがわかってきて、楽になってきます。

検査の受け方


検査の前に、あらかじめ麻酔のゼリーを5分くらい含んでもらいます。この時にできるだけゼリーを口の奥の方にためておきます。さらに咽頭反射が強いと思う方は、長めに含んでおきます。それでも麻酔の効きが不十分な時はスプレーの麻酔を追加します。これでかなり楽になるはずです。
喉を越えてしまえば比較的スムーズに検査できます。ただし検査中に口の中にたまったつばを飲み込むと、必ず気管に入ってむせます。一旦むせると検査どころではなくなりますので、つばはどんどん口の外に出してしまいましょう。
検査後1時間は、麻酔の影響がのこっているため、食事はできません。1時間以上たって水を少し飲んでみて、むせなければ、食事をしてもよいでしょう。

最後に


何事も早期発見、早期治療が肝心です。体調に異常があれば我慢せず何でも気軽に相談してください。  またどの検査についても言えることですが、全てに手順、適応があります。主治医に説明を受け、自分の病態、検査の必要性を十分理解したうえで、検査を受けてください。

お問い合わせ

本庁 住民課
TEL:0885-46-0111