公開日 2018年03月20日
平成19年10月27日~11月4日(9日間)、徳島県において「第22回国民文化祭とくしま2007」が開催されました。
本町では「上勝アートプロジェクト~里山の彩生~」と題し、作家と地域住民による野外アートの制作に取組みました。
作家は、国内外より推薦公募により選ばれた世界的に有名な5名で、作品の材料には木材等の地域資源を活用しました。
制作に携わっていただいたボランティア人数延べ3,000名という地域住民の大きな力を感じることができました。
開催期間中は、野外アート以外にも町内外の団体等による作品展示、音楽祭等のイベントが同時開催され、延べ13,000人を超える方々に来町していただきました。
また、平成26年3月、大北集落において町内の森林から間伐された木々によるアート作品「森林(もり)のあがりはな」が完成しました。
新たな交流の拠点として期待されています。このプロジェクトは美しい村集落推進協議会、上勝アート里山の彩生研究会、森林アート2013実行委員会によるものです。
アート作品をひとつのきっかけとし、今後も文化によるまちづくりを目指し、持続可能な地域社会の形成を目指していきたいと考えています。
アート作品の紹介
■正木地区 國安孝昌 氏 / 筑波大学准教授・造形作家(制作時) [ 作品 : 淵神の塔 ] 地域の誇りである雄淵・雌淵の力強い水の流れをテーマに、景観に霊力を感じるこの場所と、分かちがたく一つになった作品を制作しました。 水は命の源、水の神様である竜神の造形化です。上勝を訪れる人々のために、雄淵・雌淵の入り口のサインにしたいと思います。 上勝アートプロジェクト~里山の彩生~ 野外アート |
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■傍示地区 日比野克彦 氏 / 東京藝術大学教授・アーティスト(制作時) [ 作品 : 射手座造船所 ] 山の中の造船所。私たちは遙か昔、海の向こうからやってきた。 ここからの海の向こうは遙か彼方のそのまた向こう。 遠くになればなるほど、思いは馳せる。 想いがあれば動き出す。イメージがあるから行動できる。 山の中の遙か彼方への想いが形になって見えてくる。 上勝アートプロジェクト~里山の彩生~ 野外アート |
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■福原地区 エコ・プラウォト 氏 / 建築家・アーティスト(制作時) [ 作品 : タイム・ブリッジ(時の橋) ] 熱い心と巧みな技を兼ね備えたここ「福原」の人々の協力で作られたこの作品は、「過去の記憶」と「未来に自然の調和を取り戻すという夢」とをつなぐ場所。 人と出会い、私たちを取り巻く環境の問題や、その中にある希望~自然や暮らしを愛する心の継承、廃棄物の芸術のかけらへの変容~を共有し、時を超えて若い世代へと伝えていく作品である。 上勝アートプロジェクト~里山の彩生~ 野外アート |
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■生実地区 たほりつこ 氏 / 東京藝術大学教授・造形作家(制作時) [ 作品 : トポス彩 2007 ] 山との新たな共生をめざす叡智や感性と元気に出会う想像上の発掘現場。 伝統の石垣から「生実はじまり」の木を中心に、180余名のボランティアの方々の手作りによる777個の野焼きポットに小さな彩達が息づいています。 上勝アートプロジェクト~里山の彩生~ 野外アート |
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■旭地区 曽我部昌史 氏 / 神奈川大学教授・建築家(制作時) [ 作品 : もくもくもく ] 大量の木を束にしてつくった森の中のステージです。 ステージ上に集まれば花や星を見ながら宴会、ステージ下に入ると穴蔵のような部屋に望遠鏡の穴がたくさん。 大量の木を使うことが無駄ではなく、森のためになるっていうことを考えました。 そして、地域の方々が全力で関わってくださって、初めて作ることができ るというものです。 上勝の一つの奇跡かも。 上勝アートプロジェクト~里山の彩生~ 野外アート |
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■福原地区 河崎良行 氏 / 彫刻家・徳島大学名誉教授(制作時) [ 作品 : 時空を超えて ] この作品に用いた鉄は、かつて山林で焼却炉として一役を担った素材であった。 長年の高熱によって変容した鉄のマチエールに魅せられて、その特性を生かし、時を超え未来に問いかける現代造形として再び自然の中に蘇らせた。 上勝アートプロジェクト~里山の彩生~ プレイベント 野外アート |
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■福原地区 上月佳代 氏 / 日本美術家連盟会員(制作時) [ 作品 : circulation ] 楕円を立体的にデザインすることで、ゴミとなった物質が再び新しい物に生まれ変わるという“循環”を表現した。 材料には、不要となった材木やガラスなどが使われている。 この作品は、一般の方々約50人との協働作業で造られた。 上勝アートプロジェクト~里山の彩生~ プレイベント 野外アート |
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■生実地区 土屋公雄 氏 / 愛知県立芸術大学教授、彫刻家(制作時) [ 作品 : 森林のあがりはな ] 人々はここに佇み、集い、そして交流する。憩いの場としても、そしてまた音楽・伝統芸能・演劇などの舞台としても。これまでにない自然との対話と交感によって、森林の魅力を創出し、そして集落の新たなアイデンティティの芽生えとなることを期待して。 |