夏ばてを防ごう 上勝町診療所 武市和憲

公開日 2011年02月24日

夏ばてとは?

 

夏ばてとは、夏期に食欲がなくなり、身体がだるく、何もする気がおこらないといった状態の総称です。血液検査や尿検査をやっても正常範囲で、いわゆる「病気」という範囲に入りません。主な症状として、
● 思考力の低下
● 疲れがとれない
● 朝起きるのがつらい
● 食欲がない
● 冷たい物ばかり飲む
● 下痢や便秘
などがあります

 

夏ばての原因

 

暑くなると、体は汗をかき、体温の調節を行います。しかし湿度が高いと汗の蒸発が妨げられ、熱が体内にこもって疲れやすくなってしまうのです。
また、食生活の面では、 暑い → 食欲がない → ビールや清涼飲料のとりすぎ → 消化力の衰え → 食欲がない といった 悪循環がおこります。
さらに、夏は熱帯夜のために寝苦しく、睡眠不足になり、生活のリズムが乱れがちになります。その結果、体調がくずれて夏ばてを起こしてしまうのです。

 

夏を乗り切る対策

 

生活にリズムを
暑さで眠れないと生活のリズムが狂ってきます。生活リズムのたて直しは、まず睡眠をきちんと確保することから。就寝、起床の時刻を一定にしましょう。
寝つきをよくする工夫 として、軽めの運動をしたり、ぬるめのお風呂にゆっくり入ったりして、心身をリラックスさせると良いでしょう。

エアコンは上手に利用
湿度の高い日本の夏は、除湿をするだけでも不快感はかなりやわらぎます。冷房をかけるときは、外気温との差を5℃以内にしましょう。 27~28℃ の室温にしておくのが最適だと言われています。 就寝中に冷房をつけっぱなしにすると、夏かぜや下痢、体調不良の原因になります。暑くて寝苦しいときは、寝る前に寝室を冷房で冷やしておくと、気持ちよく休めます。
また冷房のよく効いた場所に外出するような場合には長袖やカーディガン等を持っていきましょう。

栄養のバランスを
そば、そうめん、冷し中華などあっさりしたものだけでは栄養不足。汗をかくことが多い夏場は、ビタミンやミネラルの消耗が激しく、積極的に補給しなければなりません。新鮮な野菜や果物、乳製品などを意識してとるようにしましょう。

食事は量より質
食欲がなくても、1日3食きちんととることが大切。たんぱく質(卵、肉、魚、牛乳など)、 ビタミン(野菜や果物など)、ミネラル(牛乳や海草など)をバランスよく、少しずつでも、いろいろな種類の食品をとりましょう。食欲がなくて、肉や魚を食べる気がしない時は、たんぱく質を枝豆や豆腐などでとってもよいでしょう。

香辛料を上手に活用
ショウガやワサビ、コショウなどの香辛料、シソ、ミョウガ、ネギなどの香味野菜は、食欲を刺激します。

清涼飲料をとりすぎない
冷たいもののとりすぎは、胃腸の働きが抑えられます。清涼飲料水を1日に何本も飲むと、その甘味が食欲を減退させてしまいます。

これらの点に注意し、元気に夏を乗り切りましょう。

お問い合わせ

本庁 住民課
TEL:0885-46-0111